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このままでいっか

アニメとか,プログラミングとか,研究とか,思ったことそのまま書く感じで

僕とメタ学習と研究テーマ!第2回:続・メタ認知

はろー,最近英語の文献を読むのにとても苦労していて,もっと頑張って英語の勉強をしていればよかったと後悔しているあぶです.

さて,前回のエントリではメタ認知とはなんぞや」ってなことをざっくりとまとめました.

今回は現在良く話されるメタ認知の構成要素や応用なんかを簡単に,大雑把にまとめたいと思います!

メタ認知の構成要素

メタ認知を構成する要素については様々に議論されていますが,僕が一番支持しているのは,

の3つの要素だと見る分類です.

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プランニングでは,その名の通り,ある目標の達成のための計画を設計することです.これがないと何をしていいのかが曖昧になったりします.

コントロールでは,プランの実行と行動の修正を行います.

そしてモニタリングでは,計画の妥当性や実行の結果(効果)を評価し次にとるべき選択を考察します.

これらを高いレベルで絶え間なく続けることがより良い問題解決の定義ではないでしょうか.

メタ認知に関する研究

現在メタ認知に関する様々な研究が行われています. 例えば,いわゆる「自己調整(Self-Regulation)」という分野や「心理療法」などの分野です.

僕の初めての研究はその「自己調整」を伴う学習の支援でした.いわゆる「自己調整学習」です.

なにそれ?って方もいらっしゃることかと思いますので,自己調整学習について雑にまとめてみます!

自己調整学習

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バリー・J・ジマーマン氏によると望ましい自己調整学習とは上の図の3つの段階に分かれています.ものすごく大雑把に言うとこの3つの段階を経ながら学習を進めることで,より深い知識の獲得などが期待される,というのが自己調整学習です.

では各段階について簡単に解説します.

まず「予見段階」とは,目標の設定や学習方略,自己効力感を認知する段階です.自分が何を目標に,あるいは何のために,どんな方式で学習を行っているのかを能動的に把握しようとする段階です.

「遂行段階」とは,「予見段階」で選択した学習方略を実行と,実行の結果,目標に対してその方略が適しているか,現状と目標のギャップはどれくらいか,などの監視・制御する段階です.

「自己内省段階」とは,実行の結果を自己評価する段階です.

「自己内省」の後に,再び「予見段階」に戻る.つまり,実行の結果を反省し次にとるべき方略はどのようなものか,目標設定は適切かを再考し,実行する.以上のようなプロセスを繰り返します.

この活動の中で,自身の学習という認知活動を,一つメタに知覚する,「メタ認知」の活動を行うわけですね.

何を研究するの?

自己調整学習について解説しましたが,じゃあ具体的にはどんな風に研究するのでしょうか?例えば以下のような研究がされます.

  • 自分の学習状況を頭の中だけで常に認識しているのは容易ではないので,なんとかして自身の知識獲得状況を表出化し,視覚的に自身の学習状況を捉える方法の研究.

  • どのような学習方略を選択するのがその学習者にとって最適かを判断することを目指した研究.

  • どのようなポイントに着目して自分の学習(実行)を内省すればいいのかを判断することを目指した研究.

などなど他にもたくさんあります.

僕がやってた研究

僕がやってたのは,問題解決において知識獲得が要求されるような状況下でもより良い自己調整を行うにはどうすればいいか,という研究です.

これも少しだけ解説させていただきますね.

一部の方はもしかすると「問題解決」と「知識獲得」,ほとんど同じ意味じゃないか?と思われたかもしれませんが,日常生活においてこれらは全く別の活動だとみなすことができます.

「問題解決」とは現実にある問題を解決するために世界に働きかけたりすることですが,「知識獲得」とは学習者の頭の中での知識構造が変化するような活動です.

解決すべき問題(目的)が「知識を獲得すること」自体ならそれほど問題ではありません(知識を獲得することを目的とすることに意味があるかの議論はここではしません)が,問題なのは「解決するべき課題」が「知識を獲得する」だけでは完了しない場合です.

この状況は案外起こりうるものです.

例えば,何かのプロジェクトを実行する際に,最終目標はプロジェクトの成功ですが,その間にも新しい技術などの知識を学ぶという別プロセスを起動しておく必要があるのがわかるでしょうか?

一見,学習も問題解決の一部じゃないかとも思うかもしれません. しかし考えてみてください,自分が知らない知識がどれだけあるかもわからないのに,知識が十分に獲得できる前に同時並行で問題を解決するための仕事をしなければならないのです.

これは普段あまり意識せず自然と行っていることですが,実はかなりの認知的負荷がかかる活動なのです.

この負荷に耐えきれなかった場合,プロジェクトの終盤に差し掛かって実は問題がまだまだ残っていることに気づいたとか,プロダクトをリリースしてみたら自分たちの知識にないバグに関するクレームが顧客から帰ってくるなどの好ましくない状況に陥ってしまうかもしれないのです.

必要なことは自分の持つ知識と,問題解決の現状,そしてそれらと目標のギャップがどれだけあるのかを正しく把握していることが必要だと僕は考えました.これは人間の頭の中だけで処理しきれるものではないでしょう.

そこで僕が提案したシステムは,まずグラフ理論におけるノードという形で最終目標を設定し,それを達成するまでに必要な下位の目標の分割を下に下に構築していきます.そうしてできた木構造が目標達成までのロードマップとなり,現状との比較によってどの位置にいるかを認識しておきます.

これだけではただのロードマップシステムですが,このシステムではさらに,各目標に対して学習(新しい知識の獲得)が必要なら,その目標に関する学習計画ツリーと獲得知識ネットワークグラフそれぞれを構築することで,現在の「知識」の状況も視覚的に把握することを支援します.

このシステムの利用によって常により良い現状把握を行いながら問題解決も同時並行で行う,という活動が容易になるのではないか,というコンセプトです.

賛成・反対・意味不明...いろいろなご意見があるでしょうが,僕自身は少しだけ面白い研究だったんじゃないかなって思っています.

結局

メタ認知は大事だよねってことが言いたかったのです!

それで今回2回に分けてメタ認知に関するザックリしたまとめをしましたが,これが絶対に正しい情報というわけではありません(むしろ大いに間違っているまであります).正確な情報が欲しい人はそれなりの文献を当たってくださいm( )m

このエントリ,読みにくい上に,最後には自分の昔の研究を語りたいだけ語るという禁忌にまで手を出してしまっていて...もうなんかねぇ?ごめんなさいm( )m

読みやすくて意味の分かりやすい文章を書けるようになるために精進します.

閑話休題

現在考えている研究テーマは「メタ認知」ではなく,「メタ学習」です. というわけで次回は「メタ学習とはなんぞや」という内容でいきたいと思います.

では今回は以上です! もし万が一にもこんな駄文をここまで読んでくださった方がいれば本当にありがとうございます!